米Cisco Systemsは米国時間2009年3月3日,自社運用型とSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型,そしてそれらを組み合わせたハイブリッド型の3種類モデルで提供する新しい電子メール・セキュリティ・サービス「Cisco IronPort Email Security」を発表した。正規のリセラーを通じて,4月より利用可能とする。

 同サービスは,スパムやウイルスからの保護,データ消失防止,電子メール認証,報告ツールなどの機能を企業に提供する。企業は自社のニーズに応じて,3モデルから選択することができる。

 自社運用型の「Cisco IronPort Managed Email Security Service」では,Ciscoの電子メール・セキュリティ専門家が,顧客企業の電子メール・インフラの一部または全体をリモートから管理/監視する。SaaS型の「Cisco IronPort Hosted Email Security Solution」は,Ciscoのデータセンター・ネットワークにホスティングされた専用の電子メール・インフラを通じて,セキュリティ保護を提供する。

 ハイブリッド型の「Cisco IronPort Hybrid Hosted Email Security Solution」では,企業は自社運用型とSaaS型の機能を自由に組み合わせて利用することができる。例えば,通常のデータについてはクラウドの利便性を享受し,機密データに関しては自社内で管理する,といったことが可能。

 米メディア(internetnews.com)によると,Ciscoは現時点では電子メールのホスティング・サービスは提供していない。しかし,同社は2008年8月に電子メールやカレンダ・ソフトを手がける米PostPathを買収していることから,将来的にそうしたサービスを開始する可能性もある(関連記事:Cisco,電子メール・ソフトの米企業買収で,コラボレーションSaasを強化 )。

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