米AMDから分離独立した半導体製造事業は,社名を「GLOBALFOUNDRIES」として米国時間2009年3月4日に正式発足した。本社をカリフォルニア州シリコンバレーに置き,約3000人の従業員で事業を開始する。最高経営責任者(CEO)に元AMD製造事業担当上級バイス・プレジデントのDoug Grose氏,取締役会会長には元AMD会長のHector Ruiz氏が就任した。

 AMDは昨年10月,アブダビの政府系投資会社Advanced Technology Investment(ATIC)と協力し,AMDの半導体製造部門を切り離して新たな半導体製造会社を設立する計画を発表していた。新会社に対する出資比率は,AMDが44.4%,ATICが55.6%(関連記事:AMDが半導体製造部門を分離,アブダビの政府系投資会社と新会社設立へ)。

 GLOBALFOUNDRIESは,AMD向けの製造を請け負うが,他社への供給も視野に入れた生産体制を世界に構築する。ハイエンド向けマイクロプロセサ市場以外にも目を向ける。

 ドイツのドレスデンにある製造施設を「Fab 1」として,300mmウエーハ製造施設を増設し,2009年後半にバルク・シリコン基板を用いた製品の製造開始を目指す。当初は45nmの高性能SOI製品の量産に取り組み,その後32nmのバルク・シリコン製品に移行する。

 また年内に,42億ドルをかけて,ニューヨーク州サラトガに新たな工場「Fab 2」の建設を開始する。32nm以降の技術を用いたチップ製造に焦点を当てる。約1400人を採用する予定で,「同地域に5000件以上の間接的な雇用を生み出す見通し」としている。

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