図1●無料通信分は契約者・請求先が同一の回線同士で分け合える(ウィルコムの発表資料から抜粋)
図1●無料通信分は契約者・請求先が同一の回線同士で分け合える(ウィルコムの発表資料から抜粋)
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写真1●WILLCOM CORE 3G「3Gビジネスプラン」で提供するUSBタイプの端末(ネットインデックス製)
写真1●WILLCOM CORE 3G「3Gビジネスプラン」で提供するUSBタイプの端末(ネットインデックス製)
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 ウィルコムは2009年3月4日,NTTドコモの携帯電話網を活用したデータ通信サービス「WILLCOM CORE 3G」を9日から開始すると発表した。第一弾として,下り最大7.2Mビット/秒,上り最大384kビット/秒のHSDPA(high speed downlink packet access)を利用した法人向けサービス「3Gビジネスプラン」を投入する。個人向けサービスも検討中だが,時期は未定である。

 3Gビジネスプランは2段階の定額制で,30万パケットの無料通信分を含んだ基本料(下限)は月額945円。この無料通信分は契約者・請求先が同一の回線同士で分け合うことが可能(図1)。上限は回線契約数に応じて2通りあり,14回線以下の場合が月額7980円/回線,15回線以上の場合が月額5985円/回線。下限から上限までの間の従量部分のパケット通信料は0.0126円/パケットである。またインターネット接続料(PRINの利用料)が別途,月額525円/回線かかる。

 3Gビジネスプランの利用には,法人名義で最低5回線以上の契約が必要。2年契約が前提となり,途中で解約した場合は1回線当たり9975円の契約解除手数料を払う必要がある。契約事務手数料は2835円。同一の契約者・請求先で複数回線を同時に申し込んだ場合に限り,2回線目以降の契約事務手数料が1785円になる。

 データ通信端末はネットインデックス製のUSBタイプ「HX001IN」(写真1)を用意した。対応OSはWindows 2000/XP/Vista,Mac OS X 10.4~10.5.6。サイズは幅27mm×奥行き88mm×高さ13mm,重さは約30g。端末には最大2GバイトまでのmicroSDカードを収納でき,フラッシュ・メモリーとしても利用できる。価格は,6月30日までのキャンペーン期間中が1万2600円。キャンペーン後の価格は未定だが「1万2600円よりは高くなる予定」(同社)としている。

 ウィルコムは今回のサービス提供に当たり,MVNO(仮想移動体通信事業者)としてNTTドコモと卸契約を結んだ。一部の設備では日本通信の協力も得たという。

 WILLCOM CORE 3Gは同社が推進する「XGP」(次世代PHS)の提供エリアが広がるまでの“つなぎ”の位置付けになる。2009年10月の商用化(試験サービスは4月下旬を予定)以降は,XGPの展開状況に合わせて徐々に移行を促進していく考えだ。「WILLCOM CORE 3Gは2012年12月末までの提供予定で,XGPの提供エリアの拡大により都道府県単位でサービスを終了する場合がある」(ウィルコム)としている。

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