NECは2009年3月4日,オープンソースCRM(顧客管理システム)「SugarCRM」の販売を開始した。構築サービスとSaaSの2つの形態で提供する。

 NECはCRMとしてすでにSiebelやSalesforceを販売しているが「オープンソース・ソフトウエアを指名する顧客や,SiebelやSalesforceではカバーできない中堅,中小企業のシステムを対象に販売していく」(NEC)としている。

 SugarCRMは,米SugarCRM社が開発したCRMソフトウエア。大企業織向けのSugar Enterprise,中堅・中小企業および部門部門向けのSugar Professionalのほか,ソースコードが公開され,無料で使用できるSugarCommunity Editionがある。

 NECのシステム構築サービスでは,SugarCRMの代理店であるオープンソースCRMがソフトウエアのカスタマイズを行い,NECがシステム構築と保守・サポートを担当する。

 SaaS形態でも,顧客に合わせたカスタマイズを行い提供する。SaaSでの提供は2009年上期中に開始する。オープンソース・ベースのCMS(コンテンツ管理システム)やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と連携させたサービスも予定している。

 すでにNECのグループ企業であるNECシステムテクノロジーで,2008年12月よりSugarCRMが稼働している。実働20日でシステムを構築したという。

 NECでは,今後2年間で20社への販売を計画している。