富士通は2009年3月2日、オーストラリアのITサービス企業カズを買収すると発表した。今回、カズの親会社であるオーストラリアの通信会社テルストラと合意した。買収価格は約122億円。今後、オーストラリア当局の承認を得て、4月1日に買収を完了する予定だ。

 買収の狙いは「オーストラリア市場でのシェアの拡大と、政府関連を中心としたビジネスの強化」(富士通広報)。同社のオーストラリアでのビジネスは、100%子会社の富士通オーストラリアを中心に売上高が約490億円。現在IT市場でのシェアは4位で、カズの買収が完了すると3位に浮上する。

 カズは政府関連や金融分野に強みを持ち、システムインテグレーションやアウトソーシングなどを手がけている。売上高は2008年12月期で約180億円、従業員は約1300人。