米Googleは米国時間2009年2月24日,欧州委員会(EC)の米Microsoftに対する競争法(独占禁止法)違反訴訟に参加する意向を明らかにした。

 ECは今年1月に,WebブラウザとOSの抱き合わせ販売が独占的地位の悪用に関する条項に触れるとして,Microsoftに異議声明(Statement of Objections)を送った。MicrosoftがWindowsとInternet Explorer(IE)を組み合わせて販売し,世界中のパソコンの90%以上でIEを利用可能にすることで,他のWebブラウザとの競争からIEを遮断し,革新的製品開発を妨げ,消費者の選択権を侵害していると批判している(関連記事:ECがMicrosoftに異議声明,「WindowsとIEの抱き合わせは競争法違反」)。

 Googleは,ブラウザがインターネットに不可欠な要素であり,すべてのユーザーにとってWeb体験の中核を成し,オンラインの革新につながる重要なものだと説明。また,MicrosoftがOSとIEを抱き合わせ販売しているために,ブラウザ市場は非競争的で,革新的開発が停滞していると指摘した。

 同社は訴訟に加わる理由として,「昨年リリースしたWebブラウザ『Google Chrome』で当社は多くを学んだ。EUが是正措置を検討する上で,当社の展望が役立つだろうと期待している。もちろん,問題解決は簡単ではないが,多くの発言があるほど,よい結果を生む機会が増える」と述べた。

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