NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は2009年2月23日,各種店舗が発行しているポイント・カードや会員証の情報を携帯電話に集約するシステム「ぎゃざポ」の実証実験をビックカメラ有楽町店で開始した(写真1)。3月9日からランシステムが運営する漫画喫茶「スペースクリエイト自遊空間」の高田馬場BIGBOX店,3月24日からノジマのトレッサ横浜店で開始する。実施期間は6月末まで。
ぎゃざポは各社がポイント・カードや会員証として発行するカードに割り当てられた固有の番号や付属データを一括してiアプリで管理するというもの。各店舗に設置してある専用のリーダー/ライターで会員番号の読み出しや付属データの読み書きを行い,会員証やポイント・カードと同じ働きをさせられる。通信にはモバイルFeliCaを利用する。情報はiアプリで管理し,モバイルFeliCaのメモリー内には情報を持たせていない。
ビックカメラ有楽町店での実験では,ビックポイントカードのバーコード情報をiアプリに格納。店舗で専用リーダー/ライターにかざすと(写真2),電子ペーパーにプラスチックのポイント・カードと同じバーコードが表示される(写真3)。店員が決済時にこのバーコードを読み取れば(写真4),ポイントが加算される。
スペースクリエイト自遊空間の高田馬場BIGBOX店では,席を選ぶチェックイン機にぎゃざポのリーダー/ライターを追加する。入店時に携帯電話をかざすと,ここに書き込まれた会員番号が読み取られて登録作業なしにチェックインができる。
ノジマの実験では,ポイント・カードに格納されている顧客番号とポイントをぎゃざポのiアプリで管理する。iアプリから,現在のポイントの閲覧が可能になる。ノジマではリライト式のカードを採用しているが,今回,POS(販売時点情報管理)装置に従来からのリライト式リーダー/ライターとぎゃざポのリーダー/ライターを並列で設置する。店員が選択的に会員番号やポイント情報を読み出せるようにする。
いずれの実証実験でも,利用前に店頭でポイント・カードや会員証の内容を読み出し,iアプリ側に格納する作業が必要になる。商用化の時期については未定としている。