米Microsoftとドイツ123mapは米国とドイツで現地時間2009年2月19日,Microsoftが123mapに対してデジタル地図向けデータ処理技術に関する特許ライセンスを供与すると発表した。このライセンスは地図画像上にデータを重ねて表示する技術に関するもの。地図にさまざまな場所の情報をオーバーレイ表示できるようになり,ユーザーの利便性向上が図れる。

 123mapは,携帯電話機など各種デバイス向けのオンライン地図サービスを手がける企業。同社の配信する地図は,画像データでなくベクター(ベクトル)グラフィックスで描画している。地図の精度を落とすことなくデータ・サイズを小さくすることが可能で,携帯電話機から利用しやすいという。拡大/縮小や表示位置の移動といった操作も容易に行える。

 Microsoftは2003年12月,知的財産のライセンス供与への取り組みを強化し,他社との協業を積極的に推進する方針を明らかにした(関連記事:米Microsoftが変身,知的財産戦略の見直しで狙うもの米Microsoft,知的財産をライセンス供与へ)。同社はそれ以来,さまざまな規模の企業と500件以上のライセンス契約を締結したとしている。

 地図/ナビゲーション技術に関しては,交通情報プロバイダの米INRIX(関連記事:INRIX,ナビ向けのサービス・プラットフォーム「NRIX Connected Services」を発表),アルパインの米国法人Alpine Electronics of America,ケンウッド,パイオニアの米国法人Pioneer Electronics(USA)などとライセンス契約を結んだ。

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