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 連結決算支援ソフト群などを開発・販売するインプレスは導入支援体制を強化する。早ければ2015年とされる国際会計基準(IFRS)の適用義務化をにらみ、会計制度に詳しいコンサルタントを育成する。現在の20人を2012年度までに倍増する。併せて2010年末をメドに連結決算支援ソフト群のIFRS版(写真は現行版の画面例)も製品化する。製品とサービスの両面を強化し顧客のIFRS対応需要を取り込みたい考え。2012年度には売上高を現在の16億円から25億円に引き上げる目標を掲げる。

 育成するのはIFRSと国内会計基準の両方に精通したコンサルタント。会計の実務経験者や有資格者の中途採用などによって陣容を整える。IFRSでは売り上げの計上基準やのれん代の償却方法をはじめ、様々な点が国内会計基準とは異なる。コンサルタントは両者の違いを考慮して、IFRSへの適切な移行策を助言する。同時に連結決算支援ソフト群の導入を支援する。顧客企業の経理担当者向けの教育サービスも提供する。

 グループ各社の個別会計システムが出力する決算データを収集して連結決算データを作成するソフト「iCAS」のIFRS版を2010年12月に投入する。現行版もIFRSへの収れん(コンバージェンス)により国内会計基準が変更されるのに伴って改良する。
 
 iCASを使うと個別会計データの収集からチェック、修整、連結決算データの作成に至る一連の処理が即座に完了するという。ブラウザから利用するWebシステムなので海外拠点や小規模拠点にも展開しやすい。決算開示文書作成ソフト「iShotBox」と併用すると、四半期報告書や決算短信、有価証券報告書などを迅速に作成できる。早期開示の流れが加速する中、開示スピードがアップできる。