東京都が都内大学と連携してインターネット上の広告を調査した結果、290事業者、437件の広告について「不当表示ではないか」との報告を受けた。都はそのうち39事業者に対して景品表示法違反の恐れがあるとして改善を指導し、報告のあったその他の全事業者に対し、法令順守について注意を喚起するメールを送った。

 調査は、ショッピングサイトが掲載している広告について、消費者に誤認を与える不当表示がないかどうかを大学生の視点から確認し、まとめたもの。協力したのは工学院大学、津田塾大学、電気通信大学、東京工業大学、東京大学、日本女子大学の6大学。2008年7月と9月の2回にわたって合計48人の学生が調査にあたった。

 不当表示の恐れのある広告が最も多かったのは食品で、学生から157件の報告があり、都はそのうち6割弱にあたる91件について業者を指導した。ダイエット効果をうたうコーヒーの広告では「驚愕のスピードで18キログラム減量!?」といった表示があった。調査した結果、こうした効果を実証する資料やデータ、裏づけになる合理的な根拠はなかったという。

 また、比較対象があいまいな二重価格表示で割安な販売を連想させるなど、価格に関して不当表示の恐れがある事例も多かった。

 東京都は2月20日に渋谷区の大学生協渋谷会館で、調査にあたった大学生が感想や着眼点を発表する報告会を開く。

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