センドメールは2009年2月18日、中小ISP向けの迷惑メール(スパム)対策システムのパッケージ販売を3月2日に開始すると発表した。ISPの顧客であるユーザーがスパムをフィルタリングするかどうかを、自身で設定するためのWebシステムを標準で搭載する。ISPが個別に開発して組み込む必要がない。

 通常自分あてのスパムをフィルタリングするかどうかは、ユーザー自身がISPに申告する必要がある。ISPが勝手にスパムを排除することは、電気通信事業法などに抵触する恐れがあるからだ。多くのISPは検知したスパムのヘッダーに「spam」と付与するなどのラベリングまでを実施。そのラベルに基づいて受け取りを拒否するかどうかの申告をユーザーから受け付ける仕組みを、ISP側で用意する必要があった。センドメールはその仕組みを実装したWebシステムを、スパム対策技術付きのメールサーバーに組み込んで提供する。

 スパム対策技術としては、メールの送信元ドメインが正しいかどうかを判定する「送信ドメイン認証」、ISPが管理していないアドレスからのメール送信の一部をブロックする「25番ポートブロック(OP25B)」などを備える。また米国のスパム対策製品ベンダーであるクラウドマークが提供するスパム情報を取り込んで、スパムを判定する機能も搭載している。

 価格はオープン。1万ユーザーで400万円程度になるという。導入コンサルティングも実施する。今後アプライアンス製品の提供も予定する。