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 オランダRoyal Philips Electronics社は,太陽電池を搭載するLEDの読書灯「My Reading Light」を発売すると発表した。My Reading Lightは,特にアフリカの教育用途に向けて開発したもの。太陽電池を使うことで,電気のない地域に住むアフリカの就学児が日没後も学習できるようにしたという。

 My Reading Lightは軽量で,手で持って操作したり,本の上に置いたりすることが可能。高/中/低の3段階で調光できる。内蔵された充電池は,調光レベルによって3.5~9時間の点灯が可能という。

 発売は2009年秋を予定する。15米ドル以下の価格を目指す,低価格機種と標準的な機種との2品種を用意する。

 My Reading Lightは,Philips社が取り組むアフリカ向けの地球に優しい照明の開発,およびオランダ政府と共同で進めるプロジェクト「Sustainable Energy Solutions for Africa(SESA)」の一環。SESAは,サハラ以南のアフリカ10カ国に対して2015年までに,手ごろな価格の環境に優しいエネルギーを1000万人分提供することを目指している。

 Philips社の推計によれば,現在アフリカには電気を使用しないで暮らす人が約5億人いるという。これらの人々は,日没後はろうそくや灯油ランプを使用している。しかし,灯油ランプなどには健康面や安全面のリスク,燃料価格の高騰,明るさの不足といった課題がある。Philips社は,「My Reading Lightは,アフリカの人々の生活の改善,LEDの使用によるCO2排出量の削減,当社の利益の確保という3つのメリットをを同時に実現するもの」と説明している。