日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、クラウドコンピューティングに向けた、新しい製品やサービスを2月9日から順次発売すると発表した。運用管理向けのソフト群や、ラックマウント型PCサーバー「HP SE2120」である。

 注目されるのは、クラウドコンピューティングの導入効果を評価し、顧客にアドバイスする無償サービス「アダプティブ・インフラストラクチャ成熟度モデル Ver.2」を同時に提供すること。従来からあるITインフラ向け評価サービスを拡張し、クラウドコンピューティングに対応させたという。

 大手企業やサービス提供事業者などに無償の評価サービスを提供しながら、クラウド構築商談を掘り起こすのが狙い。1社当たり3~4回の調査・ミーティングを実施し、評価結果を出す。このサービスのために25人の技術者を編成しており、今後1年で30~40社にサービスを提供する。

 評価サービスのほかに、投入する運用管理向けソフトは、サーバーの複製・バックアップ向けソフト「HP Insight Recovery」や、仮想サーバーや物理サーバーを動的に管理できる「HP Insight Dynamics-VSE 4.1」、動的なサーバーリソースの割り当て・管理を支援する「HP Insight Orchestration」である。いずれもサーバー統合や仮想化環境における、運用の効率化を支援する。価格はHP Insight Recoveryが11万5500円からである。

 「HP SE2120」は日本市場に特化して開発したサーバー。Webサイトなどサーバーの台数増で性能を向上させる用途に向けた製品で、従来のラックマウント型サーバーより、占有スペース、消費電力を削減した。価格は37万8000円からである。