[画像のクリックで拡大表示]

 セールスフォース・ドットコムは定額給付金の支給事務を支援するソフト(写真は画面例)を開発した。日本法人が独自に開発した。一時的な利用が想定される支給支援ソフトをSaaS形式で提供する。迅速な導入、初期費用の安さ、柔軟な利用期間などのメリットを訴え市町村に売り込む。

 導入準備期間はインターネット経由であれば即日、NTTコミュニケーションズのVPNサービスを利用する場合でも18日で済むという。料金は利用者1人当たり月額3750円、管理者用が1人当たり月額7500円。主に人口30万人以下の市町村向けに販売する。

 国が国民1人当たり1万2000円(18歳以下と65歳以上は2万円)を支給する定額給付金事業は早ければ3月中旬以降に始まる見通し。総務省は支給にかかる市区町村の事務費の目安額を、口座振込の手数料などで住民1世帯当たり1192円程度、共通経費として各自治体ごとに事務機器のリース代など614万1000円を示している。

 セールスフォースはPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)「Force.com」を使って定額給付金管理ソフトを開発した。ソフト販売サイト「AppExchange」経由で提供する。利用にはForce.comまたは顧客情報管理ソフト「Salesforce CRM」の利用契約を別途結ぶ必要がある。

 生年月日や連絡先といった世帯情報や給付の状況、給付金額、給付に関する問い合わせなどを世帯ごとに管理するのに使う。世帯主の情報と住民基本台帳の情報に基づいて支給する定額給付金と子育て特別手当を自動的に計算する。

 振込が完了した世帯や振込未了の世帯のリストを作成する機能を備える。支給額の合計金額を自動集計してグラフを表示することも可能。作成したデータはCSVファイルに出力して、印刷システムや振込システムなど他のシステムにも渡せる。

■変更履歴
当初,利用者1人当たりの料金のみを記述していましたが,実際には管理者用の料金が別途必要になるので追記しました。本文は修正済みです。 [2009/02/18 16:05]