ドイツのInfineon Technologiesは現地時間2009年2月6日,2009会計年度第1四半期(2008年10~12月期)の決算を発表した。欧州の国際財務報告基準(IFRS)をベースにした売上高は8億3000万ユーロ(約10億7000万ドル)で前期から28%減少し,前年同期を24%下回った。営業損失は1億200万ユーロ(約1億3200万ドル)で,前期の営業利益5900万ユーロ(約7600万ドル)から赤字に転じた。

 売上高の落ち込みについて同社は,世界的経済危機とサプライ・チェーンの在庫調整により,すべての事業にわたって需要が低下したためと説明した。しかし,ユーロに対するドル高が歯止めとなり,従来予測は上回った。為替の影響を除いた場合,当期売上高は前期比32%減,前年同期比26%減となる。

 継続事業による純損失は1億1600万ユーロ(希薄化後の1株当たり損失は0.16ユーロ)。非継続事業による純損失は2億8800万ユーロ(同0.34ユーロ)で,主にメモリー事業の子会社Qimondaの支払不能申立に関する引当金1億9500万ユーロが含まれる。

 第2四半期(2009年1~3月期)については,不況による厳しい影響が続くとみている。同社は「先行きが見通しにくい」とした上で,第2四半期の売上高を前期比約10%減と予測した。

 また同社は,昨年12月に,年間のコスト削減目標を2億5000万ユーロに修正したが,今回これをさらに6億ユーロに引き上げることも明らかにした。今後着手する施策も含め,追加のコスト削減が可能な手段を確認したとしている。

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