サイバーエージェントと日本IBMは2009年2月3日、ブログやコミュニティにおけるユーザーの興味や行動の傾向を効率的に分析する技術を開発したと発表した。サイバーエージェントは2009年3月よりブログサービス「Ameba(アメブロ)」で同技術を用いた新機能を搭載する予定。新たな広告配信技術としても活用していくという。

 新たに搭載する機能は「ブログ推薦機能」と「ブログサポーター機能」の二つ。ブログ推薦機能はブログを読む、ブログ記事を書く、ほかのブログにコメントを書き込む、読者登録をするといったユーザーの行動を基にユーザーの興味や関心を分析し、その興味や関心に沿ったほかのブログを推薦する機能。各項目を総合的に分析して、一致する割合の高いブログを紹介する。

 一方、ブログサポーター機能はAmebaで展開されている約3500人の芸能人や著名人のブログ読者からロイヤルティの高い読者を抽出し、芸能人や著名人のブログページに表示する機能。アクセス回数や投稿コメント数、コメントの内容、読者自身のブログ内容などを分析して抽出する。

 これらの二つの機能は、「ユーザー行動」と「テキストデータ」の二つの軸を複合的に分析して実現したもの。ブログを読んだり、コメントを書いたりといったユーザーの行動からは興味の有無やその行動の頻度から興味の強さを推測。ユーザーが読んだり書いたりしたブログ記事やコメントといったテキストデータからは、ユーザーの嗜好(しこう)性を推測する。これらの二つの軸を複合的に分析することで、ユーザーの興味、およびブログやコミュニティ内における行動傾向の変遷と経過を把握可能になるという。個人の行動履歴の取得にはクッキー(Cookie)を利用する。

 サイバーエージェントは、この技術をまずAmebaの新機能として提供し、ブログ利用者の閲覧、書き込みといった活動を活性化させ、ページビューを伸ばすことを期待している。今後は、広告配信技術としても活用していく。CGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア)をプラットフォームとした新たな行動ターゲティング広告として注目を集めそうだ。