米Googleは米国時間2009年2月2日,衛星写真/3次元(3D)地図画像表示ソフトウエアの最新版「Google Earth 5.0」(ベータ版)を発表した。海洋科学の専門家や調査機関などの協力により,海中を探索できる機能「Ocean in Google Earth」を追加した。

 ユーザーは海面の下に入り,水中の様子や海底の地形を眺めることができる。カリフォルニア科学アカデミー,国際自然保護連合,モントレー湾水族館研究所,National Geographic協会といったパートナが提供する20種類のコンテンツ・レイヤーを利用して,海底火山の3D表示や難破船の情報,水中生物のビデオや関連データにアクセスすることが可能。

 Ocean in Google Earthは,著名な海洋学者Sylvia Earle氏と共同で開発した。Earle氏は同機能について「青い地球の心臓部に対する認識とおもいやりを喚起する最も効果的な手段」とコメントしている。

 またGoogleのCEO,Eric Schmidt氏は「気候変動の問題では,海は重要であるにもかかわらず見過ごされがちだ。それは海の中が見えないためだ。Google Earth 5.0の公開は,人々の視点を変える良い機会になる」と述べた。

 そのほか,新版では,地上の過去の衛星画像や航空写真を表示する「Historical Imagery」機能,Google Earth上のツアーをナレーション付きでビデオ作成する「Touring」機能,米航空宇宙局が所有する火星の高画質イメージなどにアクセスできる「Google Mars 3D」機能も追加した。

 さらに,これまで有償版の「Google Earth Plus」と商用版の「Google Earth Pro」でのみ提供していたGPS追跡機能も,無償版で利用できるようにした。対応言語は従来の26言語から,41言語に拡大した。

[発表資料(プレス・リリース)]
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