米Microsoftは2009年1月30日(米国時間),当Windows IT ProのWebサイトが2009年に初めて報じた情報を追認した。同社は次期クライアントOS「Windows 7」のベータ版をこれ以上リリースせず,すぐにリリース候補(RC:Release Candidate)版を1回だけ出し,その後は最終版に移行するというものだ。ただし,Windows 7の正式な発売日については言及しなかった(関連記事:Microsoft,「Windows 7」はベータ2版なしでリリース候補版へWindows Vistaの「次」を見据えた動きが活発化)。

 Microsoft上級副社長のSteven Sinofsky氏はMSDNブログへの投稿記事で,「Windows 7開発における次の節目はRC版」と断言した。そして,「先ごろリリースしたベータ版は機能を確定させ,全世界で公開した。RCへ移行するには,社内および社外の両視点でWindows 7が認知され,出荷可能な状態になったとみなされる必要がある」(Sinofsky氏)とする。

 Sinofsky氏によると,同社はRC版を「出荷するつもりで提供するWindows 7」と考えており,コード作成が実際に完了した時点で製造段階(RTM:Release To Manufacturing)版への作業を迅速に進め,公開できるレベルに達した段階で一般提供(GA:General Availability)版にするという。RC/RTM/GA版の具体的なリリース時期は述べず,「(スケジュール関連の質問には)後日答える」とした。

 「製品が完成したかどうかの判断基準は品質であり,締め切りに縛られた開発プロセスは採用していない。できる限り最高のWindowsをリリースするつもりであり,それが当社の目標だ。目標は達成できるので,もう少し待ってほしい」(Sinofsky氏)。

 Microsoftが「準備ができてから出荷する」スケジュールにこだわる態度は,賞賛に値する。もっとも,Windows 7は,消費者向け販売がピークを迎える2009年11~12月のホリデー・シーズンや9月の新学期シーズンより相当前にリリースされるはずだ。筆者がMicrosoft内部の関係者から得た情報によると,RC版は「Windows Vista Service Pack 2(SP2)」と同時の4月にリリース,RTM版は2009年半ばのリリースとみられる。

■変更履歴
最後のRTM版のリリース時期を「2008年半ば」としていましたが,正しくは「2009年半ば」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/02/03 19:30]