米Amazon.comが米国時間2009年1月29日に発表した2008年第4四半期(10~12月)決算は,売上高が67億ドルで前年同期と比べ18%増加した。為替の影響を除くと24%増収となる。純利益は2億2500万ドル(希薄化後の1株当たり利益は0.52ドル)で前年同期から9%増加した。営業利益は2億7200万ドルとなり前年同期からほぼ横ばいだった。

 同社CEO(最高経営責任者)のJeff Bezos氏は,「当期は特に,携帯型電子ブック・リーダー『Kindle』の需要が高かった」と述べる。米メディアの報道(New York Times)によると,アナリストの売上高予測は64億4000万ドルだった。

 地域別に見た業績は,北米地域(米国とカナダ)の売上高が前年同期比18%増の36億3000万ドル。海外部門(英国,ドイツ,日本,フランス,中国)は同19%増の30億7000万ドル。

 事業別売上高は,メディア部門が36億4000万ドルで前年同期比9%増加。家電/日用品部門が28億9000万ドルで同31%増加した。中小企業向け受注処理サービス「Fulfillment by Amazon」を通じた商品発送は300万件超だった。

 2008年通期は,売上高が191億7000万ドルで前年比29%増加。為替の影響を除いた場合は同28%増加となる。純利益は6億4500万ドル(希薄化後の1株当たり利益は1.49ドル)で同36%拡大した。営業利益は同28%増の8億4200万ドルである。

 同社は今後の見通しも明らかにした。為替の変動や世界の経済状況,消費者動向などさまざまな要素の影響を受ける可能性が高いとした上で,2009年第1四半期の売上高を前年同期比9~19%増の45億2500万~49億2500万ドルの範囲と予測。営業利益は同37%減~6%増の1億2500万~2億1000万ドルを見込んでいる。

[発表資料へ]