写真1●マイクロソフト ビジネスWindows本部の中川哲本部長
写真1●マイクロソフト ビジネスWindows本部の中川哲本部長
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写真2●Window OSのカーネルの遷移
写真2●Window OSのカーネルの遷移
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 「Windows 7は安定したカーネルでよりよい環境を提供するOSになる」--。マイクロソフトがパシフィコ横浜で開催している開発者向けセミナー「Tech Days 2009 “Best of PDC”」において,マイクロソフト ビジネスWindows本部の中川哲本部長(写真1)はWindows Vistaの後続OSとなる「Windows 7」開発の狙いを語った。

 2日目のキーノートにまず登壇したのは,マイクロソフト執行役 デベロッパー&プラットフォーム統括本部長の大場章弘氏。初日に続いて2日目のキーノートにも登場した大場氏は「Windows 7は最高にリッチなエクスペリエンスを提供できると確信している」と,今年中に提供が見込まれるWindows 7にかける期待を語った。

 大場氏に続いて登場した中川氏は,「Windows 7は安定したカーネルでよりよい環境を提供するOSという位置づけになる」と語った。中川氏によると,「OSの位置付けには2通りあり,1つはOSのカーネルを変更するもの,もう1つはそのカーネル上でよりよい環境を提供するもの」とのこと。たとえば,それまで使ってきたNT 4.0カーネルや9xカーネルから「NT5カーネル」に変更されたのがWindows 2000で,そのNT5カーネル上でよりよい環境を提供したのがWindows XPだったという(写真2)。同様に,新しい「Longhornカーネル」に変えたのがWindows Vistaで,Windows 7は同じLonghornカーネルを使いながら,ユーザーによりよい環境を提供するOSになるという。

 同じカーネルを使うため,中川氏は「Windows Vista向けに開発されたハードウエア,ソフトウエアはWindows 7でも使える。開発者の皆さんが身につけた開発スキルもそのまま通用する」と強調する。マイクロソフトは,「Windows VistaとWindows 7で98%の互換性を保つことを目標に開発をしている」(中川氏)と述べた。