米Verizon Communicationsは米国時間2009年1月27日,2008年第4四半期と通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は246億ドルで,前年同期の238億ドルから3.4%増加した。純利益は12億4000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は43セント)で,前年同期の10億7000万ドル(同37セント)から15.2%の増益となった。

 事業別に見ると,無線事業の売上高は前年同期比12.3%増の128億ドル。そのうちサービス収入は同12.0%増の111億ドルだった。売上高の成長を後押ししたのは加入者当たりの月間売上高(ARPU)。データ関連のAPRUは前年同期比27.9%急伸し,サービス全体のAPRUは同1.4%増の51.72ドルとなった。これに伴い,データ関連がサービス収入全体で占める割合は26.8%に達し,前年同期の21.3%から拡大した。

 有線事業の売上高は119億ドルで,前年同期から2.7%減少した。しかし,光ファイバを用いたテレビ・サービス「FiOS TV」の加入者数が30万3000人,ブロードバンド・サービス「FiOS Internet」の加入者数が28万2000人純増し,過去最高を記録した。また,IPや管理型サービスを扱う戦略的ビジネス・サービスの収入が前年同期比で8.4%増加したほか,ブロードバンドやビデオ・サービスなど,レガシー有線市場におけるARPUも同14.3%増加した。

 2008年通期の売上高は974億ドルで前年から4.2%の増収。純利益は64億3000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は2.26ドル)で,前年比16.4%の増益。継続事業によるキャッシュ・フローは266億ドルとなり,前年の257億ドルから増加した。