写真1●Motorola MC75<br>米国で開発されたモデルで日本人の手には若干大きな印象。
写真1●Motorola MC75<br>米国で開発されたモデルで日本人の手には若干大きな印象。
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写真2●Motorola FR6000&lt;br&gt;こちらはアジア太平洋地域主導で開発した端末であり,日本人の手にも持ちやすいサイズになっている。
写真2●Motorola FR6000<br>こちらはアジア太平洋地域主導で開発した端末であり,日本人の手にも持ちやすいサイズになっている。
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 モトローラは2009年1月28日,Windows Mobile搭載の企業向け携帯端末2機種を発表した。GSM/W-CDMA/HSDPAと無線LAN(IEEE 802.11a/b/g)の通信機能を持った「Motorola MC75」(写真1)と,無線LAN(IEEE 802.11b/g)の通信機能とCFカード・スロットを搭載した「Motorola FR6000」(写真2)の2機種。MC75は2月中旬から,FR6000は3月中旬から同社の販売代理店を通して販売する。価格は現時点では非公表。後日販売代理店が参考価格を提示する。

 今回発表した2機種はいずれもバーコード・スキャナ機能を搭載し,防水・防塵や耐落下性能など,業務用途に求められる機能を備える。MC75はいわゆる白ロム端末として発売し,別途ソフトバンクモバイルのUSIMカードを挿入することで,携帯電話の通話機能やパケット通信機能が利用できるようになる。NTTドコモなど,ほかの携帯電話事業者のUSIMカードについては,「本体に搭載するSIMモジュールが対応していないためサポートしない」(モトローラ)という。入力機能としてテンキー・タイプとQWERTY配列のフル・キーボード・タイプの2タイプを用意した。

 FR6000は,ハンディ端末のような概観を持つ端末。CFカード・スロットに通信事業者が提供するデータ通信カードを別途挿入することで,携帯電話やPHSのネットワークを使った通信が可能になる。FR6000は「通信機能を持たないハンディ端末並みの価格を検討中。10万円を切る実売価格を想定している」(モトローラ エンタープライズ モビリティ ビジネスの宮崎康樹ディレクター)という。

 なお,発表会では同社の業務用端末の分野の今後の戦略についても説明があった。米モトローラは,2007年1月にバーコード・スキャナ端末などを開発する米シンボル・テクノロジーズを買収。業務用端末の分野を強化した。今回の製品は,「携帯網など屋外エリアのソリューションが強かったモトローラと,無線LANなど屋内エリアのソリューションを得意としていたシンボル・テクノロジーズのお互いの良さが結実した端末」(宮崎ディレクター)。今後同社は業務用端末の分野の用途場面を広げることに注力していくという。