米Cisco Systemsは米国時間2009年1月26日,小規模企業向けのセキュリティ製品やストレージ・ハードウエアなどの新製品を発表した。これらの製品は,小規模企業のセキュリティ,接続性,生産性などのニーズに対応することを目的としている。

 具体的には,セキュリティ・アプライアンスの「Spam and Virus Blocker」,ネットワーク・ストレージ・システムの「NSS2000」と「NSS3000」,小規模企業向け統合通信システムの新版「Smart Business Communications System(SBCS)1.4」を発表した。

 Spam and Virus Blockerは,電子メール・ユーザー向けにスパムやウイルスといった脅威を遮断するセキュリティ・アプライアンス。Ciscoのサポート・サブスクリプション付きで提供される。ウィザードに従ってほとんどのネットワークに数分間でインストールでき,セキュリティ・アップデートが自動的に実行されるため,調整や継続的な管理は必要ないという。

 新しいネットワーク・ストレージ・システムのNSS2000(最大容量4Tバイト)とNSS3000(同2Tバイト)は,同社の小規模企業向け継続的データ保護技術「Cisco Small Business Continuous Data Protection」により,すべてのファイルのバージョンを自動的にバックアップする。また,医療保険業界を対象としたHIPAA法やSOX法などによる規制上の要件に対応するためにファイル暗号化機能を提供する。

 SBCSの新版は,ワイヤレス機能を強化した。同社の新しいBluetooth対応のデスクトップ向け無線IP電話「Cisco SPA525G」を導入することで,従来の固定回線やネットワーク・ケーブルが届かない場所にも電話機を設置できるようになった。このほかにも,新版ではインターネットや企業データへの安全なアクセスを支援するルーター「Cisco 520 Secure Router」,導入と設定をサポートする「Cisco Configuration Assistant 1.9」などを提供する。

 Spam and Virus Blockerの価格は2599~5399ドル。ユーザー数やサブスクリプション期間によって異なる。新しいストレージ・システムの価格は595ドルから。SBCS 1.4の価格は,企業のニーズに合わせた構成ごとに決定される。また,無線IP電話機のCisco SPA525Gは430ドルで提供される。これらの新製品は,同社の認定パートナおよび再販業者を通じて販売されている。

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