米Googleは米国時間2009年1月26日,2008年のスパム・メールに関する調査結果を発表した。同社Message SecurityチームのAmanda Kleha氏が公式ブログに投稿した記事によると,2008年はスパム・メールの数が前年比25%増加した。スパム対策を講じていないユーザーの場合,年間4万5000件のスパム・メールを受け取った計算になるという。

 2008年で最もスパム・メールの数が多かった日は4月23日で,スパム・メールの遮断件数はユーザー1人当たり平均194件にのぼった。同社によると,4月はメール・サーバーがユーザーに通知する配信不能レポート(NDR:Non Delivery Receipt)を悪用したスパムが急増した。

 11月は,米国の迷惑メール送信事業者McColoのインターネット接続をISPが遮断したため,スパム・メールの流通量が約70%急減した(関連記事:迷惑メールの流通量が75%減,悪質業者に対するネット遮断が奏功)。その後,スパム・メールの数は全体的に減少したものの,再び勢いを取り戻しており,11月以降156%増えている。同社は今後数カ月間で,McColoのネット接続遮断前のレベルに戻ると予想している。

 同社は2009年も昨年同様,マルウエアを添付した電子メールや,電子メールとWebを併用した攻撃がセキュリティの脅威になるとみる。請求書を装った電子メールにウイルスが添付されていたり,ウイルスに感染するWebサイトのURLを,ニュース速報と称した電子メールに掲載したりする手口が一般的だと警告している。

[Kleha氏のブログ投稿記事]