図 配信の仕組み(発表資料から)
図 配信の仕組み(発表資料から)
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 スターキャット・ケーブルネットワーク(愛知県名古屋市)と山陰ケーブルビジョン(島根県松江市)のケーブルテレビ(CATV)2社は,メディアキャストと共同で,ヤフーがインターネットで提供する各種コンテンツを,ケーブルテレビのデータ放送の形で各家庭に配信する実証実験を行う(発表資料)。この実験は,両CATV事業者の視聴者のうち4万世帯を対象に実施する。実験期間は2009年1月末~3月末を予定する。

 この実験は,CATV事業のコンサルティング会社であるアイ・ねっとの立案による。ヤフーの各種コンテンツをCATVで閲覧できるようにすることで,デジタル放送受信機のインターネット接続を促進することなどを目的とする。一方のヤフーは様々な機器でヤフーのサービスを使ってもらえる世界を作ろうという「Yahoo!Everywhere構想」を推進しており,今回の実証実験は新たな機器でヤフーのサービスが利用できることから歓迎の意向を示している。今回の実証実験では,ヤフーの様々なコンテンツのうちまずは「最新トピックス」,「みんなのランキング」,「みんなの知恵袋」の三つのサービスを提供する。

 実験の概要は以下の通り。CATV局は,自主放送(映像およびデータ放送)とYahoo!Japanのコンテンツ用BML画面テンプレートを,CATVを経由して家庭に配信する。Yahoo!Japanのコンテンツ用BML画面テンプレートには,インターネット経由で必要なテキストデータを取得するようにBMLでプログラムされている。インターネット向けYahoo!JAPANのコンテンツからデキスト・データを抜き出しデータ放送用に変換し,BMLでプログラムされた端末からのリクエストに応じて配信する仕組みはメタキャストが用意した。データ放送用への変換には,Yahoo!JAPANが提供するAPIを利用してコンテンツ情報を取得して変換を実施している。