総務省は2009年1月20日,NTT東西地域会社が提供する加入電話などの料金について,上限価格(プライスキャップ)を設定するための数値の見直しを検討する「プライスキャップの運用に関する研究会」を1月27日に開催すると発表した。研究会では,(1)NTT東西の加入電話やISDNなど,プライスキャップ対象サービスの収入・費用の予測,(2)NTT東西の経営効率分析(測定方法の検討および実測)――を踏まえて,上限価格を設定する際に必要となる「生産性向上見込率(X値)」を算定する際の考え方を整理・検討する(発表資料)。

 プライスキャップ制度は,第一種指定電気通信設備で提供されながら競争が十分に進展しておらず,利用者の利益に及ぼす影響が大きいサービスに対して,料金水準の上限を設けることで事業者の経営効率化を促し,料金を低廉化することを目的に実施されている制度である。2000年10月から適用を開始し,X値は3年ごとに見直しが行われている。今回開催する研究会では,2009年10月1日から3年間適用するX値について,2009年3月末頃までをメドに検討する。