モバイルノートを選ぶポイントといえば、大きさ、重さといった物理的な側面がまず思い浮かぶ。しかし、携帯性さえ高ければ、誰もが満足できるというものではない。当然、処理性能の高さや装備の充実も、重点を置きたい部分である。

 エプソンダイレクトが1月に新投入した「Endeavor NA802」は、大型の液晶や高速なCPU、独立タイプのグラフィックスを搭載。“ハイスペック・モバイル”と位置付けられる、性能も重視したモバイルノートである。

 今回はモバイルマシン兼メインマシンとして、その実力を検証したい。

Endeavor NA802。前モデルのNA801から、外観の変更はない。
Endeavor NA802。前モデルのNA801から、外観の変更はない。
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CPUとチップセット、グラフィックスがパワーアップ

 NA802は、2008年4月に発売された「NA801」の後継に当たる。高性能をウリにしている点は共通。ボディーも同じなので、見た目にはあまり変わりがない。とはいえ、内部は大きくパワーアップされている。

 前モデル同様、CPUに超低電圧版ではなく、通常版Core 2 Duoを搭載し、モバイルノートとしてはかなり高い処理性能となる。今回、CPUにCore 2 Duo P8400、チップセットにPM45+ICH9Mを採用。前モデルのCore 2 Duo T8100&PM945から世代交代した。

 強力なグラフィックス機能も注目だ。モバイルノートのほとんどがチップセット内蔵のグラフィックスを使用しているのに対して、ハイエンドモデル向けの独立グラフィックス「GeForce 9600M GT」を搭載している。NA801の「GeForce 8600M GT」と比べても、3Dベンチマークテストで25%の性能アップが見られたという。

 3DやCADデータなど、CGを使ったプレゼンテーションなどで実力を発揮するのはもちろんだが、マシンパワーがあることでVistaが快適に動作するというのは大きな魅力である。当たり前だが、Vistaを搭載したところでWindows XP搭載のネットブックよりも動作が重いようでは元も子もない。この点は基本性能の高さが有利に働いており、動作にストレスはない。ビジネス向けのモデルのため、無駄な常駐ソフトが少ない点も好感が持てる。

 Windows VistaのエディションはBTOで選択でき、Home BasicからHome Premium、Business、Ultimateまで用意されている。Ultimateを選ぶことによりWindows BitLockerなどVistaのフル機能を使えるので、ビジネスユーザーにはありがたいところだ。さらに、XP ProfessionalへダウングレードできるVistaのBusinessも選べるので、仕事でXPを使っている人はこちらを選べば問題ない。