巨額の粉飾決算が発覚したインドITアウトソーシング大手のSatyam Computer Servicesの取締役会は,新たな最高経営責任者(CEO)と最高財務責任者(CFO)の選出を開始したことを,現地時間2009年1月14日に発表した。

 同社では同月7日,創業者兼会長のB. Ramalinga Raju氏が長年にわたって粉飾決算に関与していたことを認めて辞任(関連記事)。CFOのSrinivas Vadlamani氏も辞任した。同月11日にはインド企業省が任命した3人の取締役を受け入れ,48時間以内に外部の監査法人を決めるとしていた(関連記事)。

 同社取締役会は同月14日,財務報告書の修正再表示を行うに当たり,米Deloitte Toucheと米KPMGを監査法人に決定した。

 米メディア(Forbes.com)によると,取締役の1人であるインド金融大手HDFC会長のDeepak S. Parekh氏は,「CEOとCFO任命が緊急課題だが,すぐ職務に就ける適任者を探すのは容易ではない」と述べている。また,企業合併という選択肢も視野に入れていると語った。