ウイルス対策ソフトを手がけるオランダAVG Technologiesは現地時間2009年1月13日,米Sana Securityの買収を発表した。これに伴いSanaの社員と研究機関Sana LabsはAVG傘下に入るが,これまで通りシリコン・バレーで業務を行う。買収金額などの詳細は明らかにしていない。

 Sana Securityは,身元情報の窃盗を防ぐソフトウエアなど,セキュリティ関連製品を提供している。同社の挙動分析技術はヒト免疫システムの原理に基づいており,アプリケーション同士の正常なやり取りを観察して,そのコード・パスを学習する。バグやマルウエア,ユーザーの設定ミスなどによる予想外のコード・パスを検出した場合は,ユーザーのデータに悪影響が出る前にセキュリティの脅威を排除する。

 AVG最高経営責任者(CEO)のJ. R. Smith氏は「当社のセキュリティ技術にSanaの挙動分析技術を統合することで,業界で最も包括的な身元情報保護ソリューションを提供できるようになる」と述べている。