写真1●ベンチャー企業の米Cloud Enginesが開発したUSBストレージ用NASヘッド「Pogoplug」
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写真2●Pogoplugのサイトで独自のハードウエアIDとアカウント,およびパスワードを登録するだけで設定終了
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写真3●Webブラウザからの利用に対してはマルチメディア・ファイルの管理機能を用意
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写真4●Mac OS XのFinderにネットワーク・ドライブとしてマウントした状態。専用クライアントで実現
写真4●Mac OS XのFinderにネットワーク・ドライブとしてマウントした状態。専用クライアントで実現
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写真5●Cloud Enginesが提供予定のiPhoneアプリを通じてファイル・アクセス可能
写真5●Cloud Enginesが提供予定のiPhoneアプリを通じてファイル・アクセス可能
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 2009年1月8日から米国ラスベガスで開催されている家電展示会「2009 International CES」において,ベンチャー企業の米Cloud EnginesがUSBストレージをNASにするアダプタ「Pogoplug」(写真1)を参考展示している。同種の製品は珍しくないが,社名が示す通りPogoplugはユーザー・インタフェースをCloud Enginesのサーバーに用意。内部的には,Pogoplugが持つWebサービスAPIを通じてファイルにアクセスする。これにより機能追加をWebアプリとして逐次実施できるなど,“クラウド”型のNASアダプタに仕上がっている。

 Pogoplugは,ギガビット・イーサネット×1,USB 2.0ポート×1を装備するUSBストレージ用のNASヘッド。使い方は単純で,まずUSBポートにUSB接続の外付けハードディスクやUSBフラッシュ・メモリーなどを接続。その後,Pogoplugのサイトで独自のハードウエアIDとアカウント,およびパスワードを登録する。以降はPogoplugのサイトにログイン(写真2)することで,各クライアントからファイルへのリモート・アクセスが可能になる。自宅や自社に設置したUSBハードディスクに,外出先からインターネット経由でアクセスしたり,他のユーザーと共有したりすることができる。

 ファイルへのアクセス手段として,Webブラウザ(写真3),WindowsのエクスプローラおよびMacintoshのFinder(写真4),およびiPhoneアプリ(写真5)の3種類を用意。共有用の簡易アクセス管理機能を用意する。対応するWebブラウザはInternet Explorer,Firefox,Safari,Opera,Chrome。エクスプローラ/Finderからネットワーク・ドライブとしてマウントするにはクライアント・プログラムが必要になる。

 以上の仕組みを実現するプロトコルは独自。PogoplugはCloud Enginesが用意するサーバーと自動でVPN接続を確立後,「60ビット長の独自ハードウエアIDと,Pogoplugのサイトで登録したアカウント/パスワードで認証する」(共同創業者のJed Putterman製品担当副社長)という。

WebサービスのAPIをマッシュアップ開発者向けに公開

 Pogoplugのファイル操作は,RESTまたはSOAP形式のWebサービスAPIを利用している。同社はPogoplugのAPIを公開し,自社による機能追加やマッシュアップ開発者の呼び込みを狙う。自社による機能追加は「バックアップ用に他のオンライン・ストレージやファイル同期,写真現像サービスなどを予定する」(Putterman氏)という。

 価格は99ドルの予定。出荷は2009年3月の予定で,先行予約を受け付ける。予約価格は79ドル。日本国内での出荷については「2009年内に実現したい」(Daniel Putterman社長兼CEO)としている。