写真1●米Southwire Companyのフィルム状のカテゴリ6対応LANケーブル「FlatWire」
写真1●米Southwire Companyのフィルム状のカテゴリ6対応LANケーブル「FlatWire」
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写真2●AV機器向けのFlatWireは販売中。ケーブル部は共通で,必要な端子に応じたコネクタ・ボックスを購入する
写真2●AV機器向けのFlatWireは販売中。ケーブル部は共通で,必要な端子に応じたコネクタ・ボックスを購入する
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 家電展示会「2009 International CES」において,米Southwire Companyが厚さ約0.3mmで約6m伝送できるフィルム状のカテゴリ6対応LANケーブル「FlatWire」を参考展示している(写真1)。

 同社ブースでは,オーディオ/ビデオ用や交流120V伝送対応のフラット・ケーブルをずらりとそろえ,来場者の注目を集めている。

 FlatWireは,SouthwireのFlatWire Technologies部門が開発した高周波信号対応のフラット・ケーブル・ソリューション。ノイズに弱いフィルム・ケーブルを信号線の形状を工夫することでAV信号からイーサネットのような高周波信号まで伝送できるようにした。

 フラット・ケーブル部分は電力線向け以外は汎用で,SビデオやRJ-45といった端子の種類は終端のボックスで変える(写真2)。これまでケーブル部は信号線が6本までの製品を出荷してきたが,これを8本に増やすことでカテゴリ6対応とした。

ペンキで塗り込めるだけで“壁”内配線に

 主な使い方は,その薄さを生かして壁紙やペンキで塗り込めるDIY的な使い方が中心とのこと。5.1チャネルの配線が室内をはう光景にうんざりしているユーザーが多いのか,同社のブースで工事の方法を熱心に聞く来場者の姿が見られた。

 価格は未定だが,出荷中のカテゴリ5準拠の製品はケーブルが54.99ドル,RJ45コネクタへの変換モジュールが39.99ドル,合わせて94.98ドル。LANケーブルとしては高級な製品となる。現在は北米とカナダに向け,AV機器向けのFlatWireケーブルなどを出荷中だ。日本向けの出荷は「リソースが無いため難しい」(説明員)という。