米Microsoftのポータル技術「SharePoint」(なかでも最新版)は簡単に導入できるうえ,ほぼあらゆる組織/企業の要求に合わせてカスタマイズ可能な高い柔軟性を備えている。オンライン版の「SharePoint Online」が利用できるようになったことで,オンライン版への移行を計画または検討している企業などは,従来のパッケージ版と同様なカスタマイズができるかどうか気になるだろう(関連記事:Microsoft,オンライン版「Exchange」「SharePoint」を米企業向けに正式提供)。そこで,同社はSharePoint Onlineの「Standard」メニューで利用可能なカスタマイズ機能を解説した文書「SharePoint Online Standard Developer Guide」を公開した。

 SharePoint Onlineの仕組みに関する情報が133ページにもわたって書かれている。全体像と対応している機能の把握に役立つし,SharePoint Online上で動かすアプリケーションとサービスを拡張/カスタマイズする際の情報が得られる。冒頭部分には,以下の開発者/デザイナ向けカスタマイズ機能が掲載してある。

●Webサイト作成/管理ツール「Office SharePoint Designer 2007」を使うと,マスター・ページとマスター・レイアウトからコード不要のワークフロー作成/配布と,コンテンツ・タイプ/タクソノミ/ブランディングのカスタマイズが行える。Webサイト用テンプレートも作成/配布できる

●「Data Form Web Part」機能を使うと,SharePointのデータや,各種Web用サービスから取得したRSSフィードなどのデータを新たなルールで統合(マッシュアップ)/選別(フィルタリング)/要約(ロールアップ)できる

●フォーム作成ツール「Microsoft Office InfoPath」を使うと,ワークフローを設計し,特別なコードを含まないフォームを作れる

●「Office SharePoint Server」のWebサービスを使うと,SharePointのデータを遠隔アクセス/操作できる

 興味のある人はSharePoint Online Standard Developer Guideをダウンロードして,SharePoint Onlineが自分に適しているかどうか調べるとよいだろう。同社の「Start Planning Your Move to Microsoft Online Services with Free Assessment Tools and Guidance」(「無料の診断ツールと手引きでMicrosoft Online Services移行の検討を始めよう」)という記事も参考になる。