SecureSoft SpamHunter
SecureSoft SpamHunter
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 キヤノンITソリューションズは,受信メールを対象とした迷惑メール対策アプライアンス「SecureSoft SpamHunter」を,2009年1月13日に販売開始した。ブリッジ動作やプロキシ動作など各種のネットワーク構成で利用できる複数の動作モードを採用して導入を容易にした。価格は,79万円(税別)から。

 SecureSoft SpamHunterは,受信メールを対象とした迷惑メール対策アプライアンスである。独立したメール・サーバーとして動作し,既存のメール・サーバーの手前でメールをいったん受け取るプロキシ・サーバーとして運用できる。さらに,ネットワーク経路上にインライン設置してアクセス透過型ブリッジとして動作させる運用も可能である。ブリッジの場合は既存のメール中継設定に変更を加える必要がない。

 ブリッジ・モード時のために,ネットワーク通信をバイパス(何もせずに通す)させる機構をネットワーク・カードに搭載している。これにより,SecureSoft SpamHunterがシステム停止しても,迷惑メール対策機能が停止するだけであり,メールの受信自体は継続できる。

 SecureSoft SpamHunterでは,迷惑メール対策機能に加え,ウイルス対策機能も提供する。これらを組み合わせて,3段階のセキュリティを実現する。(1)ネットワーク・レベルでは,単位時間あたりの送信数監視や同時配信などSMTPセッションを監視したり,ブラック・リストと照合したりして迷惑メールを見つける。(2)次に,パターン・ファイル型の「AVG AntiVirus」と,振る舞い検知型(VPS型)のスキャンを併用して,ウイルスを検知する。(3)最後に,イスラエルCommtouch Softwareのエンジンを用いてキーワード文字列を検知して,迷惑メールに対処する。

 迷惑メールと判定したメールに対しては,(a)破棄,(b)Subjectを書き換えて転送,(c)何もせずに転送,(d)ローカル・ディスクに一定期間隔離,といった措置をとることができる。

 製品は,ハードウエア性能に応じて4つ用意した。1日あたりのメール処理数は以下の通り。「SecureSoft SpamHunter 500S」(高さ1U,税別79万円)は推奨6万件,最大10万件。「同2000S」(高さ1U,税別120万円)は,推奨20万件,最大30万件。「同5000S」(高さ1U,税別190万円)は,推奨50万件,最大70万件。「同10000S」(高さ2U,税別410万円)は,推奨100万件,最大150万件。