米国の消費者団体Consumers Union(CU)は,米Gawker Mediaが運営する消費者向けブログ「Consumerist.com」の買収を米国時間2009年1月1日に完了した。Consumerist.comは,CUの非営利団体Consumer Mediaの傘下に入る。

 CUは1936年より,各メーカーの商品やサービスを客観的に評価するConsumer Reports誌を発行しており,中立性を保つために広告掲載をしない方針を貫いている。また1997年には,同誌のオンライン版「ConsumerReports.org」を開設した。

 Consumerist.comはGawker Mediaが3年前に始めたサイトで,1カ月当たりのページビュー数は約1000万ページ。Gawker Mediaは,ほかにも複数サイトを運営しているが,米メディア(CNET News.com)によると,同社はオンライン広告の売上げ低迷などを理由に,「Idolator」「Gridskipper」「Wonkette」の3サイトを2008年4月に売却した。

 CUの社長兼CEOのJim Guest氏は,「Consumerist.comの読者は,公正な小売販売や広告,商品の安全性など,Consumer Reportsが過去70年以上取り上げてきた問題に強い関心を持っている。公正かつ公平で,安全な市場の実現という当社の使命を推進するうえで,同サイトの買収は理想的」と述べている。

 なお買収に伴い,Consumerist.comでは一切の広告を排除するとしている。

[発表資料へ]