米国市場に挑むiPhone向けアプリ開発者の面々
米国市場に挑むiPhone向けアプリ開発者の面々
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決起集会の舞台は東京・本郷にある老舗旅館の一室
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米国市場の攻略はここから始まる
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 「いざ米国市場へ!」。クリスマスイブの12月24日夜,iPhone向けアプリケーション・ソフトウエアの開発者たち10数人が,東京・本郷にある老舗旅館に集結した。彼らの目的は,「Macworld Conference & Expo2009」(2009年1月5日~9日,米サンフランシスコで開催)に合わせて予定している,現地でのPR活動の打ち合わせである。iPhoneユーザーやメディアの注目が集まる同イベントの開催を機に,米国市場での販売拡大を目指す。iPhoneはこれまでに2000万台近くが販売されているとみられるが,その多くが米国市場での販売。多くの収益を上げるには,同市場の攻略がカギとなる。

 今回のPR活動の発案者は,過去18年にわたってMacworldに参加し,アップルの動向に詳しいフリー・ジャーナリストの林信行氏。同氏が発案した背景には,世界市場向けにアプリを売りやすくなっている環境の変化がある。ここ数年,日本以外でも3G(第3世代移動体通信)サービスが普及,そのトレンドに合わせてアップルは世界規模のソフト流通システム「App Store」を構築している。ソフトウエア開発者にとっては,日本に居ながらにしてApp Store経由で世界市場に向けアプリを販売できる。

 ただし,単独では海外市場に向けたPR活動には限界がある。そこで,林氏は現地メディアにアピールするための話題づくりが必要だと考え,共同でPRする活動を発案した。同氏の呼びかけに賛同する支援者が,口コミや開発者グループ「iPhone Developer Japan」のメーリング・リストなどで伝えた結果,今のところ10人程度が参加することになった。メールでのやりとりはあったものの,参加者のほとんどが,この夜,初めての顔合わせとなった。

 サンフランシスコでは,数回のデモ機会がある。まず,今回の中核イベントとなるのが,ブログ・サービス開発の米シックス・アパートの社屋を借りて実施するメディア向けの発表会。ここでは,林氏による日本市場の様子を伝える講演を皮切りに,日本から参加する開発者がそれぞれのアプリを実演する。このほか,アップルの直営店「Apple Store」が主催するイベントへの参加も予定している。直営店では,6日~8日の3日間にわたって「ゲーム」「音楽」「エンターテインメント/ライフスタイル」をテーマにした発表イベントが予定されており,開発者は個別に参加する。

 24日夜の会合では,林氏がこれまでのMacworldの開催概要を紹介,参加者が当日の進行や発表スタイルなどについてアイデアを出し合った。参加希望者は,「iPhone Developer Japan」 のサイト(同グループのサイト)経由でコンタクトするのがいいだろう。