NTTコミュニケーションズは2008年12月18日,次世代イーサネット専用線サービス「ギガストリーム プレミアムイーサ」を開始した。従来のイーサネット専用線サービスに比べ,「帯域保証SLA」の新設により信頼性を向上するとともに,新技術「トランスポートMPLS」の採用で大幅な低価格化を実現した。

 帯域保証SLAは,同社のバックボーンとアクセス回線を含むエンド・ツー・エンドの帯域を適用対象としたSLA(サービス・レベル保証契約)。ユーザーから契約帯域の性能が出ていないとの申告があり,同社が帯域を計測して実際に出ていないことを確認できた場合,一定の金額を返還する。返還額は,帯域低下を確認した時点から解消するまでにかかった時間に応じた金額になる。同社によると,こうした帯域保証を対象としたSLAは,日本では初めてだという。

  トランスポートMPLSは,パケット・ベースのIP/MPLS技術でコネクション指向の回線を設定する伝送技術。現在,IETF(Internet engineering task force)で「MPLS-TP」(multiprotocol label switching transport profile)として標準化の作業中である。従来のイーサネット専用線では,帯域品目に応じてSONET/SDHやSTM,ATMなど異なるインフラを使い分けていた。今回は,トランスポートMPLSを使うことにより,品目にかかわらず一つのバックボーン・インフラでサービスを提供する。これにより大幅な低料金を実現できたという。

 例えば東京-大阪間の料金を見ると,今回のサービスでは基本料金,アクセス回線料金,回線終端装置利用料金込みで月額593万2500円となる。既存サービスの「ギガストリームTypeG ギガウェイサービス」(帯域選択型,1050Mbps[1G品目])では月額987万円かかる。

 当初の提供品目は1Gビット/秒だが,今後,100M,10M,1Mビット/秒の品目も追加していく。また,当初の提供エリアは東京と大阪だが,順次拡大していくという。

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