中国検索サービス大手、百度(Baidu)の日本法人と、モバイル端末向けミドルウェア開発などを手がけるアクロディアは、検索サイト「Baidu.com」内に日系ファッション商品を扱う情報/販売サイトをオープンする。2009年秋冬シーズンに合わせて開設する予定。運営開始時に用意する商品については、既に複数の企業と交渉を進めている。

 サイトの名称は「日本ファッション館」(仮称)。日本のファッション関連情報を発信するほか、コピー品でない本物の商品を直接販売していく。中国最大の検索エンジンというBaidu.com内で運営するため、高い注目と集客が期待できるとしている。

 現時点で、携帯電話向け通信販売(EC)サイト事業のナッティが出店を予定している。同社は、中国でも人気という東京・渋谷のファッションビル「SHIBUYA 109」系のファッションを扱い、NTTドコモ向け公式サイトのファッションショップ分野でメニューランキング1位を獲得したECサイト「Nutty Collection」などの運営企業。10―20代向け「渋谷系ファッション」が得意という(関連記事)。百度とアクロディアは今後ナッティとの提携関係を強化し、ファッション関連ノウハウの提供、活動サポート、ブランド営業協力といった支援を受ける予定。

 急速に経済成長した中国では富裕者層が増え、都市部を中心に日本など海外ファッションへの関心が高まっているという。ファッション系ECサイトの市場規模は、2007年度実績で75.2億元(約966億円)、2008年度予想で171.1億元(約2198億円)で急速に成長しており、新たなファッション購入チャネルとしてECが定着しつつあるとみている。

 ナッティの親会社であるスタイライフのほか、ポインテージやトランスコスモスも中国の富裕層女性向けECサイトを開設している(関連記事その1その2その3)。

■関連情報
・百度のWebサイト http://www.baidu.jp/
・アクロディアのWebサイト http://www.acrodea.co.jp/
・ナッティのWebサイト http://www.nutty.co.jp/