総務省は2008年12月17日,「BS放送受信システムから携帯電話への干渉を防止するために」と題してまとめられた周知事項を公表した(発表資料1)。2008年5月に発足した「一部の形態のBS放送受信システムの電波干渉問題に関する連絡会」が検討したものである。同連絡会は,一部の形態のBS放送受信システムで、2011年以降に使用開始を予定するBSの第21・23チャンネルの電波を受信した際に電波が漏えいし他の無線システムなどに干渉を与える可能性があるという事実が確認されたことから発足し,検討を進めてきた(発表資料2)。
公開された周知事項は,主に放送受信システムの施工業者に向けた内容となっている。(1)システム設置の際の注意事項(ブースターの利得調整など),(2)製品選択時の注意事項(F型コネクタの推奨や,シールド効果を勘案した同軸ケーブルの推奨など),(3)施工先の家庭に知らせてほしいこと--の大きく3項目から構成される。(3)にある施工先の家庭については,「携帯電話等への干渉が発生した場合には,総務省などが障害の原因を調査・特定し,原因となっているお宅にブースタ,ケーブル等の交換や改修などをお願いすることがあります」としており,実際に家庭を訪問することを想定した事項である。