米Adobe Systemsは米国時間2008年12月16日,2008会計年度第4四半期(2008年9月~11月)の決算を発表した。売上高は,四半期実績として過去最高の9億1530万ドルを記録,前年同期の9億1120万ドルから0.4%,前期の8億8730万ドルから3%の増収となった。

 GAAP(米国会計原則)ベースの純利益は2億4590万ドル(希薄化後の1株当たり利益は0.46ドル)で,前年同期の2億2220万ドル(同0.38ドル)から10%増加した。前期の純利益は1億9160万ドル(同0.35ドル)だった。

 営業利益は2億7320万ドル(営業利益率は29.8%)で,前年同期の2億7580万ドル(同30.3%)からわずかに減少したものの,前期の2億1950万ドル(同24.7%)からは増加した。

 通期(2007年12月~2008年11月)については,売上高が過去最高の35億8000万ドルで,前年度の31億5800万ドルと比べ13%成長した。GAAPベースの純利益は8億7180万ドル(希薄化後の1株当たり利益は1.59ドル)で,前年度の7億2380万ドル(同1.21ドル)から拡大した。非GAAPベースの場合,純利益は11億3600万ドル(同2.07ドル)となる。

 同社社長兼CEOのShantanu Narayen氏は,「困難な経済状況のなか,四半期の売上高が過去最高を記録,通期の売上高も6年連続で2ケタ成長を遂げた。また支出管理を継続的に行うことで,利益目標を超えることができた。2009年も多難な1年となることが予測されるが,長期的な市場の動向を見る限り,この不景気を乗り越えることができるはずだ」と述べた。

 2009会計年度第1四半期の見通しについては,売上高が8億~8億5000万ドル,GAAPベースの希薄化後の1株当たり利益が0.30~0.35ドルと予測する。営業利益率はGAAPベースで26~28%,非GAAPベースで37~38%と見込んでいる。