米連邦捜査局(FBI)は米国時間2008年12月11日に,米Nasdaq Stock Market(NASDAQ)の元会長Bernard L. Madoff氏が,数年にわたってポンジー詐欺(ねずみ講に似た手口の詐欺)をはたらいていたとして逮捕した。

 12月10日に同氏を告発した米証券取引委員会(SEC)は,同氏が他の投資家から集めた多額の資金を配当に回していたと主張。同氏が幹部社員2人に対して,すでに自身が「終わっている(行き詰まっている)」と明かし,投資顧問事業は「大きな嘘」で,「実は大規模なポンジー詐欺」であることを認める発言をしたという。同氏の認識によれば,被害総額が約500億ドルにのぼる。

 Madoff氏が今年1月7日にSECに提出した書類では,同氏の投資顧問事業はクライアント数が11~25,管理資産は約171億ドルと報告している。米メディアの報道(New York Times)によれば,同氏は約10%の高利回りで投資家を誘い,不当に巨額の資金を集めていた。

 米司法省(DOJ)によると,同氏には最長20年の禁固刑と,最大500万ドルの罰金が科せられる。

[発表資料(SECのプレス・リリース)]
[発表資料(DOJのプレス・リリース)]