米MicrosoftのLive Labsは米国時間2008年12月13日,Appleの携帯電話「iPhone」用の画像閲覧ソフトウエア「Seadragon Mobile」を公開した。巨大な高解像度画像を高速に拡大/縮小/一覧表示する技術「Deep Zoom」(旧名称は「Seadragon」)を採用している。Appleのアプリケーション配布サイト「App Store」から無償でダウンロードできる。

 Seadragon Mobileを利用すると,携帯電話網や無線LAN経由で画像にアクセスし,フリックやピンチといったiPhoneの操作で拡大/縮小などが行える。写真から3次元(3D)モデルを作成できるMicrosoftのサービス「Photosynth」のコレクションを構成する画像も閲覧可能(関連記事:写真を基に3次元空間を再現する「Photosynth」、米MSが公開)。

 基盤技術のDeep Zoomは,Microsoftが2006年2月に買収した米Seadragon Softwareが開発した。メディア再生/リッチ・インタラクティブ・アプリケーション(RIA)表示用Webブラウザ・プラグイン「Silverlight 2」にも搭載する(関連記事:Silverlightの全貌:第4回 拡大/縮小自在の「Deep Zoom」,アニメーション,動的言語を使う【更新版】マイクロソフトがSilverlight 2の概要を発表,開発ツールは11月提供)。

 米メディア(CNET News.com)によると,Seadragon MobileはMicrosoft初のiPhone用アプリケーションであり,まだ自社のモバイル機器プラットフォーム向けにも提供されていない。同社は傘下に納めた米Tellme Networksの技術を応用し,現在iPhoneや「BlackBerry」用の音声対応検索アプリケーションを開発中という(関連記事:Microsoft,音声技術のTellme Networksを買収へ,音声認識機能の強化狙う)。

[Live Labs公式ブログの投稿記事]