「商用ソフトを利用するよりも70%から80%は安くできる」。オープンソースの運用管理ツールである「GroundWork Monitor」を提供する米GroundWork Open Source社の創設者,Robert Fanini氏(写真1)はこう主張する。同社はGroundWork Monitorの日本語版を2008年12月後半に提供開始する。日本ではプレセンチアと富士通SSLが販売する。
GroundWork Monitorは,主にネットワーク監視およびシステム監視のシステムを構築するためのソフト(写真2)。オープンソースのネットワーク監視ソフト「Nagios」を中核とし,構成管理ソフトやレポーティング・ツールなど10種以上のオープンソースを統合したものだ。「それぞれのソフトを個別に導入するのと違い,最適な設定ファイルをあらかじめ用意したり,ドキュメントや教育のサービスを用意したりしている」(Fanini氏)とする。
欧米では既に,教育機関や地方自治体を中心に,数千台のサーバー監視に実績があるという。日本では,みずほ証券など既に英語版のまま導入している企業もある。
GroundWork MonitorはGPLで配布され無料で使用できるオープンソース版(Community Edition)と,サポートが付属するた有償版(Professional/Enterprise)がある。有償版の年間利用料(サブスクリプション)は,バージョンアップや問い合わせ対応も含み最低でも100万円。安くないが,GroundWork Open Sourceでは「それでも商用ソフトよりも大幅に安くなる」(Fanini氏)としている。
日本国内では日立製作所のJP1をはじめ,既に運用管理ツールの普及は一巡している感がある。しかし,「そうしたツールとは共存して導入できる」とFanini氏は主張する。ネットワーク監視だけをGrandWorkで構築し,コストを下げるという採用のされ方を狙っているようだ。
今回,日本での活動を進めたのは,昨年,ベンチャーキャピタルのジャフコが同社に投資したことがきっかけという。既に国内ではNTTデータがオープンソースの運用管理ツール「Hinemos」を提供しているが,「スケーラビリティやユーザービリティで勝っていると見ている」とプレセンチアの廣瀬慎治 代表取締役は言う。
プレセンチアはドキュメントやメニューの日本語化を担当したほか,GroundWork Monitor 日本語コミュニティーサイトを同社サイト内に開設。マニュアルを翻訳し無償公開するともにユーザー同士が情報交換できるフォーラムを設け,国内での普及を促進している。