多くの企業でボーナス支給日を迎える12月上旬で最初の日曜日となる12月7日、楽天のEC(電子商取引)モール「楽天市場」の日商が30億円を超えたことが11日に明らかになった。前年のボーナス支給日直後の日曜日と比べて約30%増加し、楽天市場で過去最高の日商となったという。

 米国では、感謝祭の翌日となる11月第4金曜日(2008年は11月28日)はクリスマス商戦の最初の「ブラックフライデー」、翌月曜日はネットでの買い物が盛り上がる「サイバーマンデー」と呼ばれている。米コムスコアの調査によると、2008年のサイバーマンデーではECサイトは前年比15%増の売り上げを達成している。

 日本では12月上旬の週末がボーナス商戦の佳境となる。ネットでも各ECサイトが特集コーナーを開設して売り上げ拡大を図っている。

 楽天は過去の傾向から、週末に買い物に出た消費者が夜に価格比較のためにECサイトにアクセスするため、日曜の夜が日本版サイバーマンデーになると見込み、価格訴求をメーンとしたセールを開催した。これにより、価格感度の高い消費者を取り込み、過去最高の日商を達成したもようだ。「リアル店舗との価格比較が容易な家電や、季節がらからカニなどの海産物、おせち料理が人気だった」(楽天広報)という。

 楽天は官公庁のボーナス支給日である12月10日から最初の日曜日となる12月14日夜もECが活性化すると見込み、14日午後6時から15日午前2時59分まで、全店ポイント3倍のキャンペーンを実施する。楽天市場の全店でポイント3倍となるのは珍しい。

 2008年の楽天市場の流通総額は1日約17億円(2008年1~9月の平均)。前年同期比では、1~3月期26.5%増、4~6月期22.7%増、7~9月期24.6%増のペースで伸びており、10~12月も同様のペースで伸びていると見られる。2007年10~12月期の流通総額は1599億7000万円で、1日平均約17億3000万円だった。