写真1●製品発表会の出席者<br>写真左から富士通モバイルフォン事業副本部長の大谷信雄常務理事,4℃を運営するエフ・ディ・シィ・プロダクツの田村英樹代表取締役社長,富士通の富田達夫取締役副社長,ユナイテッドアローズの岩城哲哉代表取締役社長,富士通モバイルフォン事業本部長の佐相秀幸経営執行役。
写真1●製品発表会の出席者<br>写真左から富士通モバイルフォン事業副本部長の大谷信雄常務理事,4℃を運営するエフ・ディ・シィ・プロダクツの田村英樹代表取締役社長,富士通の富田達夫取締役副社長,ユナイテッドアローズの岩城哲哉代表取締役社長,富士通モバイルフォン事業本部長の佐相秀幸経営執行役。
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写真2●携帯電話の市場状況
写真2●携帯電話の市場状況
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 富士通は2008年12月8日,2008年冬モデルの携帯電話機新製品発表会を開催した(写真1)。

 冒頭挨拶に立ったプロダクトビジネスグループ担当兼ユビキタスプロダクトビジネスグループ長の富田達夫取締役副社長は,「市場が飽和してきている中での不況下」であり,携帯電話の市場環境は「非常に厳しい年度になっていると認識している」と説明。ただ,そんな状況にあっても,「(携帯電話端末の)国内市場は4000万台で,金額で言えば1.6兆円」といまだ大きな市場であり,「関連する事業を加えると10兆円の規模になる。まだまだ強いものがあり,ユビキタス社会の到来に向けた無限の可能性を持った市場」との期待感を示した。

 10兆円という数字は,総務省が試算した数値に基づくものであり,ゲームなどの各種携帯電話関連サービスを含むものである(写真2)。

 同社が本日紹介した機種は,既に11月5日にNTTドコモが発表したもの(関連記事)。「docomo PRIME series」にラインアップされる「F-01A」と「F-03A」,「docomo STYLE series」の「F-02A」,「docomo SMART series」の「F-04A」の合計4機種である。発売日などが一部明らかになった。

 F-01Aは既に発売済みの機種。「高機能な防水ケータイ」であることをアピールする。F-03Aは三菱電機との共同開発製品。三菱電機は携帯電話端末市場から撤退したが,F-03Aは三菱電機製の特徴であった「スピード・セレクター」などの操作キーをタッチ・パネルを使ってソフトウエアで実装。既存の三菱電機製端末のユーザーは,操作性などが同じであるため違和感なく移行できるという。発売は2009年1月中旬を予定している。

 F-02Aは背面に2.0型ディスプレイを搭載した端末で,アクセサリー・ブランドの4℃(エフ・ディ・シィ・プロダクツが運営)とのコラボレーション・モデルなどを用意。発売は12月中を予定する。F-04Aは薄さ12.8mmの防水ケータイ。セレクト・ショップや自社ブランドの衣料品などを展開するユナイテッドアローズとのコラボレーション・モデルも用意した。発売は2009年2月初旬を予定している。

 富士通では,携帯電話をユーザーとの接点である「モバイルフロント」と位置付け,(1)インターネットのケータイ化,(2)機器としての競争力強化(デザインなど),(3)ケータイの基本要素の深堀(ユニバーサル・デザインなど)に重点的に取り組むという。特にユニバーサル・デザインに関しては,同社の代表機種である「らくらくホン」だけでなく全機種で展開するとした。

■変更履歴
当初,F-02Aの発売日を12月18日としておりましたが,正しくは12月中です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2008/12/08 16:40]