米Googleは米国時間2008年12月5日,携帯電話機ソフトウエア基盤「Android」向けソフトウエア開発キット(SDK)の新版「Android 1.0 SDK, Release 2」を発表した。また,ソフトウエア開発者向けとして,用途をソフトウエア動作試験に限ったSIMロック・フリー端末「Android Dev Phone 1」の販売を開始した。

 新SDKは2008年9月リリースの旧版「Android 1.0 SDK, Release 1」に存在していたバグを修正したもの。Java Reflection API悪用で可能だったデータ不正取得を行えないよう対策し,アプリケーション停止の原因となっていた参考用クラス「android.R.styleable」を削除するなどの変更を施した。互換性は維持しており,現行のAndroid 1.0搭載端末上で動くアプリケーションの開発が可能。同社はWebサイトでWindows/Mac OS X(intel)/Linux(i386)版をダウンロード提供している。

 Android Dev Phone 1は,アプリケーション開発時の試験作業を支援する目的で特別に販売する端末。Android用アプリケーション販売/配布サイト「Android Market」の登録開発者に1人1台限定で提供する。価格は399ドルで米国向け送料は無料。米国のほか英国/ドイツ/日本/インド/カナダ/フランス/台湾/スペイン/オーストラリア/シンガポール/スイス/オランダ/オーストリー/スウェーデン/フィンランド/ポーランド/ハンガリーでも販売する。販売地域は順次拡大する予定。

 同端末はSIMロック・フリーであるため,米T-Mobile USAの「T-Mobile G1」が入手/使用できない地域の開発者もAndroid用アプリケーションの実機試験が行える(関連記事:Androidケータイ「T-Mobile G1」が米国で発売開始)。初期状態でAndroid 1.0を搭載しているが,ハードウエアのロックも解除してありファームウエアの書き換えも可能。

[Android開発者向けブログの掲載記事]
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