KDDIは2008年12月3日,次世代携帯電話システムLTE(long term evolution)のコア・ネットワーク向け装置のベンダーとして,日立製作所を選定したと発表した。日立製作所は,カナダのノーテルネットワークスと協力してLTEソリューションを開発していくという。

 LTEは3.9世代移動通信の一つで,下りが最大100Mビット/秒を超える高速通信を実現する。世界のほとんどの携帯電話事業者が次世代携帯電話方式としてLTEを採用することを表明している。KDDIは,11月7日に開催された「3.9世代移動通信システム等の導入に係る公開ヒアリング」において,正式にLTEを採用することを公表したばかりである。

 日立は,LTEのコア・ネットワーク「SAE」(system architecture evolution)のノード装置であるMME(mobility management entity),S-GW(serving gateway),P-GW(packet data node gateway),PCRF(policy and charging rules function),および既存携帯網用のゲートウエイや監視制御用装置などを提供する。また,MMEについては日立とノーテルが共同開発していく。システム・インテグレーションは日立が受け持つ。

 LTEの基地局については,2009年に開発ベンダーを選定する予定。2011~2012年の商用サービス開始に向けて,2010年中にコア・ネットワークと基地局の両方の開発を完了する予定としている。

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