ヴイエムウェアは,情報システムを複数のクラウド(データ・センター)間で容易に移動できるようにするなど,仮想サーバー・ホスティング事業者間を連携させる仕組みを構築するための業界団体「VMwareクラウドサービスプロバイダ協議会」を2008年12月1日に発足させた。正会員はクラウド事業者11社で,今後100社を目標に賛助会員を募集する。
VMwareクラウドサービスプロバイダ協議会は,VMware仮想サーバーのホスティング事業を中核としたクラウド・サービスを提供する事業者の団体。目的は,クラウドの国内普及と,クラウド事業者間における連携体制の構築などである。ヴイエムウェアでは,具体的な活動内容として,技術・運用ガイドラインの作成や,共同開発プロジェクトや実証実験の実施,などを挙げている。
現時点の正会員は,ITコア,アイネット,伊藤忠テクノソリューションズ,京セラコミュケーションシステム,CSK-ITマネジメント,ソニー,ソフトバンクテレコム,TIS,日立情報システムズ,日立ソフトウェアエンジニアリング,丸紅の11社。
なお同協議会は,米VMwareが2008年9月に発足させた協議会「vCloud Initiative」の日本国内版に相当する。vCloud Initiativeでは,仮想環境を利用するための定義書式やAPIの標準化などに取り組んでいる。これにより,ユーザー企業内部(インターナル・クラウド)のシステム負荷を外部のクラウドへとオフロードしたり,任意のクラウドを用いてシステムを災害時復旧できるようになる。