ミクシィは2008年11月27日、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「mixi」の会員増加策として、12月10日から年齢制限を緩和して15~17歳も利用可能にし、2009年春からは既存会員の招待が無くても利用できる登録制を導入すると発表した。サポート体制・システムを強化の上、将来的にはさらに年齢制限を緩和する考え。ミクシィ代表取締役社長の笠原健治氏は東京都内で開催した記者会見で、「家族で使えるサービスも提供したい」と将来像を語った。

 ユーザー保護のため、15~17歳のユーザーはコミュニティの閲覧・投稿、友人検索機能の利用をできないようにする。また、消費者金融などの広告は表示しない。新規登録時には生年月日の登録を必須にする。

 年齢を偽ることも考えられるが規約で禁止するほか、青少年向けに便利で楽しいサービスを提供することで正しく登録するメリットを作るという。例えば、「年齢を正直に入れないと、同じ学校の人と一緒に楽しむアプリケーションを使えないような仕組みを入れていきたい」(mixi事業本部長の原田明典氏)としている。

 2009年春から導入する登録制について笠原社長は、「招待制による会員増加が一巡した一方、地方や35歳以上の層から使いたいが周囲にmixi会員がいないという声も上がっていた」ことから導入を決めたという。「GmailやFacebookも当初は招待制だったが、(招待制を)やめてユーザーを拡大している。さらにみんなで使えるSNSにするためには登録制が必要だ」(笠原社長)とする一方、「四半期で80万人ペースで会員が増えているが、登録制導入で大きな変化があるというより、じわじわ増えていくと思う」と、登録制が長期的な会員増加に結びつくという考えを示した。

 利用制限の緩和に伴い、現行の24時間365日のユーザーサポート体制を強化する。サポートスタッフは現在100人弱だが、200人以上に増員する。また、利用規約に反する書き込みを監視するセキュリティシステムを強化して、トラブルを早期に発見し効率よく対応できるようにするという。