写真1●Yahoo!百科事典のトップページ
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写真2●小学館専務取締役の中村滋氏
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 ヤフーは2008年11月27日、小学館の百科事典「日本大百科全書」(ニッポニカ)を基にしたサービス、「Yahoo!百科事典」を共同で開始したと発表した。ヤフーはオーバーチュアの「インタレストマッチ」広告を掲載するなどして、収益に結び付ける。小学館はデータを提供することで収益を得る。

 Yahoo!百科事典ではニッポニカに掲載されている約13万項目のうち、著作権をクリアした約10万項目を無料で公開する。調べたいキーワードを検索したり、カテゴリーをクリックして表示されたキーワードリストから調べることができる。

 また、一部の解説ページでは音声や動画も配信する。例えば、ピアノやギターなどの楽器の解説ページでは音声が聴ける。「ドップラー効果」といったキーワードでは、分かりやすく説明する動画が見られる。

 今後は、誤表記、訂正の依頼などユーザーの意見を吸い上げられるような仕組みを導入して、同サービス、小学館のDVDやオンラインサービスに反映していく(現在書籍は発刊していない)。また、「Yahoo!JAPAN」の検索結果にもYahoo!百科事典の解説文を表示するなど、ヤフーが提供するサービスとの連携を強めていくという。

 小学館では既にグループ会社のネットアドバンスが、有料のオンライン百科事典「ジャパンナレッジ」を提供している。都内で開催された記者発表会で小学館専務取締役の中村滋氏は「ジャパンナレッジは研究所などには利用されてきたが、一般ユーザーは少数だった。多くのトラフィックを持つYahoo!JAPANでサービスを展開して使ってもらうことで、ニッポニカの認知とブランド価値の向上を目指す」という。同社では、iPhone向けのソフトウエアの提供といったデバイスの多展開も考えており、新たなユーザーの獲得が優先事項であることを示した。

■関連情報
・Yahoo!百科事典のWebサイト http://100.yahoo.co.jp/