米Googleは2008年11月第4週の終わり,Webブラウザ「Chrome」を2009年1月に完成させ,パソコンへのプリインストール契約を獲得してユーザーを増やす予定と発表した。この情報は「Chromeの世界Webブラウザ市場シェアがわずか0.5%強しかなかった」というオランダOneStat.comの調査結果のリリース直後に流された。

 Google副社長のSundar Pichai氏は,英Times紙に対し「Chromeは(2009年)1月にベータ・テストを終える」と話した。「OEMと同こん契約を結び,Chromeプリインストール・パソコンを販売してもらえるだろう。今後はChromeを推進していく。ベータ版なのでこれまで慎重にChromeを提供してきたが,ベータ・テストを終えたら広報活動を強化し,ユーザー向けプロモーションやマーケティングも展開する」(Pichai氏)と続ける。

 さらにPichai氏は,現時点でWindowsにしか対応していないChromeだが,2009年上半期にMac OS X版とLinux版をリリースする計画も明らかにした。

 OneStat.comによると,Googleとライバルの間にあるシェアの差は大きいという。2008年下半期における世界Webブラウザ市場は,米Microsoftの「Internet Explorer(IE)」がシェア81%で相変わらずの支配を続けている。米Mozilla Foundationの「Firefox」は14.7%,米Appleの「Safari」は2.4%,ノルウェーOpera Softwareの「Opera」は0.55%で,GoogleのChromeは0.54%だけだ。米国ユーザーに限ってもChromeの劣勢は変わらず,シェアは0.62%にとどまった。